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2008年2月10日 (日)

夜明け前より瑠璃色なSS 左門 de アルバイト

~翠編~

翠の誕生日記念も兼ねてるんだけど……完成してない!
とりあえず8割出来てるので続きは近いうちに。

「うわ、菜月ってば胸おっきぃねー」
「そ、そんなことないよ。翠だって十分おっきいじゃない」
「んー、でももう少し欲しいんですな、これが」
「私より背が低いのに、それだけあれば十分じゃないの?」
「いやいや、菜月さんくらいないと朝霧君を誘惑できませんから」
「んな!?」

すいません、更衣室からすごい会話が聞こえています。
聞き耳を立てるのは良い趣味ではないが、なんつーか。
この場を離れるのが惜しい時って絶対にあるよな。
今がちょうどその時なんだと思う。


来週から始まる夏休み。
世間でいうところの長期休暇の時は短期でアルバイトを雇うことがある。
その募集にさっそく飛びついてきたのが遠山だった。
『朝霧君を誘惑できませんから』
このセリフに変な期待をしてしまうのは男の性だと思う。いや、きっとそうに違いない。

「最後にこのスカーフを付けて」
「了解。えっと、どう結べば良いの?」

そろそろ着替え終わるな。フロアに戻ってテーブルでも拭いておくか。
くるりと踵を返したところに仁さんの顔のアップがあった。
「わ……」
びっくりして声を上げそうになったが寸前で踏み止まる。
ここで声を上げたら更衣室前にいたことがバレるじゃないか。
「しー、達哉君。気をつけてくれたまえ」
あんたも俺と同じかよ。
「もう出てきますよ、フロアに行くなら今のうちです」
「なんだ、まだ少ししか聞いてないのに……」
残念そうな顔をする仁さん、俺より年上とは思えない人だ。

そそくさと更衣室前からフロアに移動する俺たち。
「しかしまぁ達哉君は羨ましいなぁ」
「なにがです?」
フロアに着くなり、仁さんが俺を見てため息をついた。
「翠ちゃんに誘惑してもらっちゃったりするんだろう?若いって良いよな~ってさ」
「な!?そ、そんな事あるはずないじゃないですか!」
何を言い出すんだ、この人は!?
ちょっと期待した自分がいたが、さすがに冗談だろう。
「まぁね、達哉君にそんな甲斐性があるかどうかは分からないけど」
「ぐっ」
それはそれで悔しい。というか、仁さんにも浮いた話はないじゃないか。
そう言いたかったが後が怖いのでやめておく。
「せめて言えることは」
「……言えることは?」
仁さんのもったいぶった言い方に俺は先を促した。
「更衣室を『行為室』にしないよう気をつけてくれたまえ。曲がりなりにも他人の家だから」
「しませんよ!」
仁さんのセクハラトークに憤慨しながら開店準備を始めた。

「お待たせ~」
菜月を先頭にして、ウェイトレス服に着替えた遠山が姿を現す。
「新人アルバイトの遠山翠です」
菜月が紹介すると一歩前に出て
「ど、どうも~」
別に紹介しなくちゃならないほど知らない仲でもない。
仁さんもおやっさんも顔見知りだろう。
しかし、制服以外の格好の遠山をほとんど見たことがなかったが、かなり似合っている。
菜月が言っていたように、やはり胸元は……って違うだろ俺!

一人悶々としているうちに自己紹介が進む。
「えっと、そういうことで今日から頑張らせていただきます」
ぺこりと頭を下げる遠山。
「頑張ってね、翠」
「頼んだよ、翠ちゃん」
「よろしくな、遠山さん」
口々に声をかける左門スタッフ一同。
お、俺も何か言わないといけないか?
「ほら、達哉も何か言ってあげて」
案の定、菜月に催促された。
「ま、まぁ頑張って。分からないことがあったら聞いてくれ」
「うわ、なんか達哉偉そう」
すかさず菜月が突っ込む。
うっさいな、お前が何か言えって言ったんだろうが。
「うん、頼りにしてるね。朝霧君」
そんな俺たちのやり取りに気付かず、遠山が頭を下げた。
「あ、あぁ。こっちこそよろしく」
ぶっきらぼうに答えてしまう俺。
遠山の顔を見てたらさっきの『誘惑なんちゃら』のセリフが頭をよぎってしまいました。
天国の父さん、母さん。ダメな息子でごめんなさい。


それから数日。
「いらっしゃいませ~」
吹奏楽で肺活量は鍛えた、と自負していた遠山の声はよく通る。
フロアのどこにいても彼女の声は聞こえるくらい。
「オーダーお願いしま~す。3番テーブルに~」
遠山が厨房にオーダーを通すと、おやっさんも威勢良く返事を返している。
バイトを始めてまだ3日、それでも遠山はすでに左門にとって十分な戦力になっていた。

「ありがとうございました!」
最後の客を見送り、看板を『CLOSE』にひっくり返す。
今日の営業もこれにて終了。
「ごっはん♪ごっはん♪」
週に数回、左門でうちと鷹見沢家の面々で食事をする中に今日は遠山もまざる。
そういえば今日が初めてだったな。
そんな遠山に声をかけた。
「ご機嫌だな、遠山」
くるりと綺麗にターンを決める遠山。ひらり舞うスカートがなかなか際どい光景を作り出す。
「当然ですよ。イタリア料理なんて滅多に食べられないからね」
そういって微笑む遠山。
これで和食でも出したら遠山はどれだけヘコむだろうか。
さすがにイタリア料理店とはいえ、いつもイタリア料理を食べているわけじゃない。
和食や中華の時も当然あるわけで。

「今日は遠山さんがうちで初めての食事だからな、すこし奮発するぞ」
「わぁい。ありがとうございます、マスター」
放っておいたら踊り出さんばかりのテンションの遠山。
と、そこへ

「こんばんは~」
姉さんと麻衣が店にやってきた。
「お、遠山先輩。やってますね~」
遠山のウェイトレス姿を見た麻衣が早速、彼女に近付いた。
「この服、もう作ったんですか?」
「ううん、菜月のスペア。私のはもう少し時間がかかるんだって」
そんな会話を聞きつつ、テーブル席を合わせていく。

「やっぱり遠山先輩って胸、おっきいんだな~って」
「麻衣も同じこと言うの?」
「だって。ねぇ、菜月ちゃん」
「もう、男衆がいるんだから、そういう話題は後にしてね」
「あ、ごめんなさい。遠山先輩」

なんか初日の菜月と遠山の会話が再現されている気がする。
この場にいる男衆っていうと、仁さんとおやっさんは調理場にいるから……。
背中に視線を感じるのは気のせいだろうか。
ちょっと気恥ずかしくて、そっちに顔を向けられなかった。





~あとがき~
間に合わない~!
ってことで、とりあえずこのくらいで。
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