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2008年1月31日 (木)

夜明け前より瑠璃色なSS エステルさん誕生日記念&バレンタインSS

去年、書ききれなかったSSに手を加えて、今年こそ。なSS。

まぁ割と駆け足気味なのは仕方ないと思って。



~エステルさん誕生日記念&バレンタインSS~

「はぁ、どうして私はこんなことで悩んでいるのかしら」
地球の風習であるバレンタイン。
なんでも2月14日に女性から男性にチョコレートを渡す習わしらしい。
先日の日曜礼拝では、女性達数人から恋の相談も受けたりした。
明らかに相談の趣旨が違うことだったので断りはしたものの。
やはりバレンタインデーと言うものが気になっている私がいた。

私の身近な男性、モーリッツ様を除けば朝霧さんくらいだろうか。
朝霧さんには、私が地球への考えを改めるには世話になりすぎた。
私が地球人と月人のハーフだ、というショックから立ち直れたのは間違いなく彼のおかげである。
今現在の感情がどうあれ送ってみるのも悪くない。
もっともこんな『試しに』的なものを貰って、彼が喜ぶかどうかはまた別の話だ。


しかし、どういう顔をして彼に渡せばいいのだろうか。
いきなり朝霧さんの家に押しかけてチョコレートを渡したら怪しまれないだろうか。
正直な話、地球に赴任してからまだ半年程度。
つい先日まで地球を毛嫌いしてきたのだから、その辺の知識には疎い。
相談できる相手は……モーリッツ様は男性だから除外させていただく。
それ以外には。
一人だけ思い当たるふしがあるのだが、頼りになるのだろうか。



夕食後、モーリッツ様が退席されたのを見計らってリースに話しかける。
「リース、ちょっと相談したいことがあるのだけど」
「相談?」
食後のお茶を啜っていたリースが顔を上げる。
「えぇ、時間は取らせないから」
「……なに?」
リースは一度、不思議そうな顔をしたが、すぐにいつもの表情に戻った。
話は聞いてくれるようだ。
「リースは地球の風習にも詳しかったわよね。バレンタインについて教えて欲しいんだけど」
少し考えたリースだが、
「女の人が男の人にチョコをあげる。それだけ」
そっけなく言い切られた。というか、私もそこまでは知っている。
「その、そういう意味じゃなくて。どういう風に渡したらとか、どういうタイミングで」
「個人の自由」
私が言い終わる前に湯飲みをテーブルに置くと席を立とうとするリース。
「あ、ちょっとリース!」
「……」
ドアの前でリースは振り返ると
「タツヤなら、いつどうやって渡しても大丈夫」
「な!?ど、どうしてそれを!?」
あわてる私をよそに、リースはそっけなく言う。
「なんとなく、そう思っただけ」
リースに見透かされていたことが少し悔しかった。


翌日、私は満弦ヶ崎駅前に来ていた。
元々人ごみが得意ではないし、この場所はあまり良い思い出もない。
ただ何というのだろう、私の責任感がここまで足を運ばせていた。
バレンタインを数日後に控え、街は赤一色に染まっていた。
それほどにバレンタインがこの地に根付いた習慣なのだと気付かされる。
私は駅の前にそびえ立つデパートに足を運んだ。
大きな店ならバレンタイン関係のものもそれなりの数を扱っているだろう。
しかしそこで私は信じられないものを見た。


ちょうと1Fフロアで催されていた、バレンタインコーナー。
私と同じくらいの年代の女性がその一角を占領していた。
必死の形相でチョコを吟味している人や、一人で数十個ものチョコを
持ってさらにまだ買おうとしている人。
小さい子を押しのけてまで自分のチョコを手にしようとする大人もいる。
他人を省みず、自分勝手に行動する人たち。
私はそれを見ただけで、やはり地球人は野蛮なのだと認識してしまった。
早くこの場を離れよう。
チョコレートを買えないのは残念だったが、きっと今は買うべきときでは
ないという神の思し召しだろう。
そのまま踵を返すと、私は店を出た。



~あとがき1~
ってことで、エステルさんのバレンタイン初挑戦は水の泡に……。
ってそういうわけにも行かないので続きます。


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