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2007年3月 1日 (木)

夜明け前より瑠璃色な SS 左門 de アルバイト

~麻衣編~

「いらっしゃいませ~」
麻衣の高い声が店内に響いた。

今日は麻衣が左門で体験アルバイトをしていた。
事の発端は今回も仁さん。
「麻衣ちゃん、うちでウェイトレスをしてみない?」
この前と似たような誘い文句で麻衣を誘っていた。
元々、左門のウェイトレス服に憧れを持っていた麻衣なので
二つ返事で了承した。
そんな話を横目で聞いていた俺と菜月。
「では早速、この制服に着替えてくれるかい?」
「え?菜月ちゃんと同じ制服じゃないんですか?」
「菜月よりもう少し露出度がたかふごっ」
「じ、仁さん!?」
菜月が目にも止まらぬスピードでしゃもじを投げつけた。
俺も菜月の行動に拍手を送りたい。

それはさて置いて。

見様見真似でウェイトレス業をこなす麻衣。
日頃、俺たちの仕事っぷりを見ているから自分でもある程度は
シミュレートできているのだろう。
ときどきミスをすることもあるが、その辺は笑顔でカバー。
接客ミスなんて誰も気にしない。
さすが、若い女の子の笑顔は何人たりとも寄せ付けないな。

「達哉さん。5番テーブルさん、お帰りです」
「了解」
さすがの麻衣もレジを打つことは無理なので、会計は俺や菜月が
受け持っている。
さて、今のセリフは麻衣だ。俺の事を『達哉さん』と呼んでいる。
というのも、俺が仕事中に『お兄ちゃん』と呼ばれるのを拒んだからだ。
特に左門が取り決めをしているわけではないのだが、俺の中では
仕事中は私情を挟まない、という理念がある。
麻衣は最初は不満そうだったが、いつの間にか俺を『達哉さん』と
抵抗なく呼んでいた。


「ありがとうございました!」
最後のお客さんを送り出して『Closed』の札を下げる。
今日の営業もこれにて終了。

「やー、麻衣ちゃん。今日は助かったよ~」
先手必勝とばかりに麻衣に絡む仁さん。
この前のミアの一件、まだ根に持っているのだろうか。
「いえいえ、お兄ちゃん達がどれだけ頑張っているのか理解できたし
いい経験になりました。お兄ちゃんに感謝しなくちゃ」
「え、あ、そ、そうだよね。あはは」
なぜか麻衣の口からは俺の話題しか出てこない。
「それにお兄ちゃんのことを『達哉さん』って呼ぶの、すごく新鮮でした」
麻衣にそう呼ばれることなんて滅多になかったものだから、俺も変に
意識しそうになったのは内緒である。
「そ、そうかい。それは、良かったねぇ……」
仕掛け人の仁さんではなく、俺の評価が上がっているらしい。
不満そうな顔で俺を見る仁さん。いや、俺のせいじゃないから、それ。

その後、フィーナたちが食事のために左門にやってきた。
ミアのときと同様に、やはりみんなから大絶賛だった。


食事が終わって後片付け。
まぁ大体予想はしていたが、俺に詰め寄る仁さん。
「達哉く~ん、なんで君だけちやほやされるんだい?」
背後霊よろしく、俺の後ろで両手をぶらぶらさせながら
ゆっくり近付いてくる仁さん、気味悪いですって。
「知りませんよ、日頃の行いの差じゃないですか?」
俺は軽くいなすとテーブルを拭き始める。
「しょうがないなぁ。次は本命のさやちゃんにでも頼むか」
「次ってなんですか、次って」
ミア、麻衣に続いて次は姉さんらしい。
ってことは、いずれリースや下手すりゃカレンさん辺りにも
とばっちりが行きそうだ。
や、カレンさんのウェイトレス姿は見てみたい気もする。

姉さんはこういう接客業ってできるのだろうか……。
変な苦労をしそうな予感にちょっと暗くなった気がした。


~あとがき~
ということでシリーズ2作目です。
麻衣の左門ウェイトレス服は某雑誌で掲載されましたね。
テレカにもなってるんだっけか、コレクターのはずの俺は
持ってないけど(笑)

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