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2007年2月26日 (月)

夜明け前より瑠璃色な SS 左門 de アルバイト

~ミア編~

「い、いらっしゃいませ~」
緊張した声でお客さんを出迎えるミア。

今日はミアが左門で体験アルバイトをしていた。
事の発端は仁さん。
「ミアちゃん、うちでウェイトレスをしてみない?」
先日、フィーナが左門の制服を着ていたのを少し羨ましそうに見ていたのを
仁さんが覚えていたようだ。
当のミアは
「わ、私ですか!?」
突然のご使命に、わたわたと慌てるミア。そりゃまぁ驚くよな。
しかし、仁さんは何食わぬ顔で一着の服を取り出し。
「ミアちゃんのために、もう制服も用意したんだけどなぁ」
と、ミア仕様に繕われた制服を見せびらかす仁さん。
アンタ手際良すぎだ!
結局ミアは仁さんに丸め込まれ、左門で1日だけアルバイトをすることになった。

それが今に至るわけで。


おろおろしながら接客するミアは見ていて本当に危なっかしい。
いわゆる家事全般と呼ばれるものを得意とするミアだが、料理を運ぶなど
特にスピードが要求されると途端に慌てだす。
どうせなら厨房を任せた方が良かったんじゃないだろうか。
もちろんその事を仁さんにも話したのだが。

「ウェイトレス服を着た子が厨房で仕事してちゃ意味ないだろう」

説得力があるんだかないんだか分からない理由で却下された。
いや、明らかにミアは厨房向きだって。


さて、夕食の時間帯。店の一番混む時間である。
俺はもちろん、菜月も仁さんもフロアを駆け回る。
その中に今日はミアが混じっているわけで。
「うわっとと」
あまり背が高くないミアはどうしても客の合間にかくれてしまう。
料理を運んでいたりすると更に視界が狭くなるため、気を抜くと
ミアとぶつかってしまう。
なぜだろう、仁さんだけはまったくミアにぶつかることはない。
今回の仕掛け人だから、きっと人一倍ミアを良く見ているのだろう。
……この表現もなんか妙だが。
「す、すいません、達哉さん」
申し訳なさそうにぺこり謝るミア。
「ミア、そういうことは後でまとめて聞くから今は仕事に集中」
「は、はい!」
ミアを諭すと仕事を続ける。
ディナータイムの約2時間、みっちり仕事を続けた。

「ありがとうございました!」
最後のお客さんを送り出して『CLOSED』の札を下げる。
今日の営業もこれにて終了。


「ミア、お疲れ」
「あ、達哉さん。お疲れ様です」
軽く頭を下げるミア。少し疲れているかな、あまり表情に余裕がない。
最初は戸惑っていたものの、後半は要領を掴んだみたいで行動に
迷いがなくなっていた。俺はそんなミアの頭を撫でる。
「頑張ったな」
「そ、そんな……私は……」
顔を真っ赤にして困るミアの頭をしばらく撫でていた。

その後、フィーナらうちの家族たちが左門に食事にやってきた。
ミアのウェイトレス服姿は好評のようで、フィーナや麻衣も絶賛。
姉さんもミアの頭をしばらく撫でていた。
記念に、ということで仁さんの許可をもらって制服もミアの手に渡った。
というか、元々あげるつもりだったらしい。
仁さんが仕組んだ計画、という点を除けば大成功だったのかもしれない。


「達哉君、ずるいじゃないか!」
食事の後片付けを終えるとすぐに、仁さんが詰め寄ってきた。
「な、なんの話ですか?」
勢いに押され気味の俺。や、男のどアップが眼前にあるのだから
仕方ないだろ。
「ミアちゃんの頭を撫でたりしてさ、あれは僕がやりたかったのに……」
涙ながらに話す仁さん。よっぽどそうしたかったのか。
「そんなの知りませんよ」
俺はため息を着くと、食事用に移動したテーブルを元に戻した。
「ミアちゃんには僕のそばで仕事してね、って話しておいたのに」
「それって逆に避けられたんじゃ……」
だから仁さんとミアがぶつかることはなかったのか。
「仕方ない、今回のところは達哉君に貸しにしておくよ」
「勝手に貸しを作らないでください!」
もしかすると、今後もこのようなことがあるかもしれない。
ったく、いつか菜月にどやされますよ?


~あとがき~
ということでシリーズ1作目はミアから。
やっぱりミアは料理を作ってる方が合いそうな気がしましたよ。
でもミアはいじりやすくていいなぁ。

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